定期付き終身保険のデメリットとは?徹底解説!
1. 定期付き終身保険の仕組み
定期付き終身保険は、以下の2つがセットになっています。
- 終身保険(一生涯の死亡保障+貯蓄機能あり)
- 定期保険(一定期間だけ保障が上乗せされるが、掛け捨て)
例えば、「終身保険500万円+定期保険2,000万円(10年更新型)」 という形で契約すると、最初の10年間は死亡保障が2,500万円になりますが、定期部分が満期を迎えると、終身部分の500万円だけが残るという仕組みです。
2. 定期付き終身保険のデメリット
① 更新時に保険料が大幅に上がる(特に更新型)
最大のデメリットは、定期部分の保険料が更新のたびに上がること。 若いうちは安く感じるかもしれませんが、更新ごとに年齢リスクが加味され、40代・50代になると負担が一気に重くなるケースが多いです。
例:30歳男性が加入した場合の更新ごとの保険料イメージ
年齢 | 月額保険料(例) |
---|---|
30歳 | 10,000円 |
40歳 | 18,000円 |
50歳 | 30,000円 |
60歳 | 50,000円以上 |
→ 60歳以降に支払い負担が重くなり、継続が難しくなる可能性あり!
② 定期部分が消滅すると保障が激減
定期部分が満期を迎えると、保障額が大幅に減ってしまうのもデメリットです。例えば、
✅ 50歳で定期保険が終了 → 死亡保障が500万円だけに減少
➡ 遺族のために十分な保障を確保するつもりだったのに、老後に必要な保障が足りなくなるリスクあり!
もしも、定期部分がなくなった後に新たに生命保険を契約しようとしても、年齢が高くなると保険料が高額になり、健康状態によっては加入できないこともあります。
③ 掛け捨て部分が多く、トータルコストが高くなる
定期付き終身保険は、終身保険の貯蓄性と定期保険の掛け捨て部分が混ざった商品です。そのため、支払った保険料の大半は掛け捨て部分に使われ、長期的に見るとトータルのコストが高くなる可能性があります。
たとえば、
- 定期部分に支払うお金は戻ってこない
- 終身部分に貯蓄性があるとはいえ、純粋な貯蓄型商品(終身保険単体・個人年金など)に比べて利回りは低い
➡ 結果的に「貯蓄+保険」なら、別々に組み合わせた方が効率が良い場合が多い!
④ 貯蓄型と見せかけて実は貯まりにくい
定期付き終身保険は「貯蓄もできる保険」として売られることが多いですが、実際は…
✅ 定期部分が掛け捨てなので、貯蓄性は終身部分のみ
✅ 解約すると元本割れするリスクが高い(特に加入から10~20年以内)
例えば、
- 30歳で契約して15年後に解約すると、支払った金額の半分以下しか戻ってこないこともある
- 終身部分の貯蓄は増えるが、時間がかかるため短期的な貯蓄には向かない
➡ 「貯蓄目的」で入るなら、個人年金や投資信託など他の選択肢を考えた方が良い!
⑤ 途中解約すると大きな損失が発生する
定期付き終身保険は長期間の契約を前提に設計されているため、途中解約すると損失が出やすいです。
解約時のリスク
- 早期解約すると解約返戻金がほとんどない or 大幅に元本割れする
- 保障がゼロになり、次に保険に入り直すと割高になる
例えば、10年間保険料を払い続けても、解約返戻金が支払った総額の30~50%程度しか戻らないことも。
➡ ライフプランが変わる可能性があるなら、途中解約のリスクをよく考えるべき!
3. 定期付き終身保険を選ぶべき人とは?
デメリットも多い定期付き終身保険ですが、以下のような人には向いている可能性があります。
✅ 若いうちに大きな保障が必要な人(子育て世帯など)
✅ 60歳前後で保障が減っても問題ない人(貯蓄がしっかりある)
✅ 終身部分をしっかり活用できる人(解約しない前提)