がん保険の”がん”は2種類ある
「悪性新生物」と「上皮内新生物」、知っておくべき保険金の違いとは?
がん保険や医療保険の契約を検討する際、「悪性新生物」と「上皮内新生物」という用語を目にすることがあるかもしれません。これらは、どちらも「がん」に関連する病気の名称ですが、保険金が支払われるかどうかに大きな違いがあるため、しっかりと理解しておくことが重要です。
まず、悪性新生物とは、一般に「がん」として知られる病気です。がん細胞が増殖し、周囲の組織に浸潤し、遠くの臓器にも転移する可能性があります。このため、治療が難しく、生命に大きな影響を与えることが多いです。ほとんどのがん保険では、悪性新生物が診断された場合に保険金が支払われる契約となっており、高額な治療費をカバーするために設けられています。
一方で、上皮内新生物は「初期のがん」または「非浸潤がん」とも呼ばれ、がん細胞が上皮という表層の部分にとどまっている状態を指します。上皮内新生物は、悪性新生物に比べると転移や進行のリスクが低く、早期に発見されることで完治する可能性が高いとされています。医療技術の進歩により、上皮内新生物は比較的軽い治療で済むこともあり、一般的には命に関わるケースが少ないとされています。
ここで重要なのは、保険によっては上皮内新生物には保険金が支払われない場合があるという点です。多くのがん保険は、保険金支払の対象を「悪性新生物」に限定していることが多く、上皮内新生物に対する保障がない、もしくは支払われる保険金の額が大幅に減額されるケースがあります。このため、がん保険に加入する際には、自分の契約内容が「悪性新生物」と「上皮内新生物」それぞれに対してどう対応しているのかを、しっかり確認する必要があります。
では、どうすれば自分に合った保障を選べるのか?
まずは、自分の健康状態や家族歴などを考慮し、どの程度のリスクに備えるべきかを検討することが重要です。
がん保険は、保険会社によって保障内容が異なるため、しっかりと比較検討し、必要な保障が含まれている商品を選ぶことが大切です。
「悪性新生物」と「上皮内新生物」は、どちらもがんの一種ですが、進行の度合いや治療法の違いにより、保険金が支払われる条件が異なります。がん保険に加入する際には、これらの違いを理解し、どちらに対しても適切に備えるための保障内容を確認することが欠かせません。適切な保険選びを通じて、万が一のときに安心できる備えをしておきましょう。